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曲線が導く余白 ― R壁のある家

家づくりの中で“直線”や“角”が持つ強さはもちろん魅力ですが、ある瞬間に**“曲線”が空間にもたらす豊かさに惹かれました。それがこの家の象徴となる、印象的なR壁(アール壁)**です。

■ 触れたくなる壁

漆喰で仕上げられたR壁は、光の陰影をやわらかく受け止め、そこに立つだけで空間がしっとりと落ち着く感覚を生み出します。
このR壁はただの仕上げではなく、空間に余白と呼吸を与える存在として設計段階から大切に考えました。

■ 空間のリズムをつくる曲線

このR壁は単に丸いだけではありません。
入口のコーナーがソフトに回り込むことで、人の視線と動線がなめらかにつながる。
・木目の天井材と出会うことで、素材感同士のリズムが生まれる。
・直線と曲線のハーモニーが、家具や日常の動きを引き立てる。

形に規則性があるのに、どこか**心地よい“余白”**が残るのは、この曲線がもたらす力です。

■ 設計がもたらす“居心地”の質

R壁は単なる意匠ではなく、

  • 動線にストレスを残さない
  • 立ち上がる光と影が室内を穏やかに彩る
  • 目線の先に柔らかい焦点ができる

こうした空間体験の設計として存在しています。住宅は人が暮らす器です。その器が**“やさしい曲線”をまとっているだけで、暮らしの質は確実に変わる**と実感しています。

■ 最後に

直線が強さや清潔さを描くなら、曲線は包容と余韻を描きます
この家のR壁が、住まい手の毎日に“余白とやすらぎ”をもたらすことを願って。

次回はこのR壁と家具との関係、素材ディテールについてもう少し深掘りしていきたいと思います。