なぜ、自然素材にこだわるのか。地球に還る家という考え方

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家は、人生で一番高い買い物と言ってもいいくらい、大きな買い物です。
何十年も住宅ローンを払いながら、毎日を過ごしていく場所。
それだけ大きな買い物をして、完成した家が隣の家とそっくりだったら、どうでしょうか。
間取りも、外観も、内装も。
どこかで見たことのあるような家。
もちろん、それが好きなら何も問題はありません。
でも、私は思うのです。
せっかく家を建てるなら、自分が本当に好きだと思える家に住みたい。
誰かにとっての理想ではなく、自分にとっての理想を。
私たちが家のデザインにこだわる理由は、そこにあります。
今、InstagramやPinterestなどのSNSを開けば、家づくりに関する情報がたくさん流れてきます。
「採用してよかった間取り」
「後悔しないためにやるべきこと」
「絶対につけるべき設備」
「おしゃれな家にするためのポイント」
どれも便利で、参考になる情報ばかりです。
実際に家を建てた人の経験だからこそ、気づけることもある。建てる前には知らなかったことを教えてもらえるのは、とてもありがたいことだと思います。
ただ、少しだけ立ち止まって考えてほしいのです。
その情報は、本当に自分にとっても正解でしょうか。

例えば、「広いリビングは絶対に必要」という情報。
家族みんなで過ごす時間を大切にしたい人にとっては、広いリビングが理想かもしれません。
でも、家族それぞれが自分の時間を楽しみたいなら、個々の居場所がある間取りのほうが心地よいかもしれません。
「収納は多いほうがいい」という情報も同じです。
たくさんのものを持って暮らす人と、本当に気に入ったものだけを大切にする人では、必要な収納の量も違います。
デザインだってそうです。
白を基調とした明るい空間が好きな人もいれば、深い木の色や落ち着いた陰影に包まれる空間が好きな人もいる。
どちらが正しいということではありません。
その情報は、発信した人にとっての正解であって、あなたの暮らしにそのまま当てはまるとは限らないのです。
便利な情報を知ることと、その情報に従うことは違います。
誰かの「やってよかった」が、あなたにとっての「やらなければよかった」になる可能性だってあります。
情報を集めるほど、何が自分に合っているのかわからなくなってしまう。
そんなことが、家づくりでは起こり得るのです。
では、どうやって自分に合った家を考えればいいのでしょうか。
私たちが大切にしてほしいのは、流行や人気の仕様を選ぶことよりも、自分自身の好みを知ることです。
どんな空間にいると、心が落ち着くのか。
どんな素材に触れると、心地よいと感じるのか。
どんな景色を眺めながら、毎日を過ごしたいのか。
休日は家でゆっくり過ごしたいのか、それとも友人を招いてにぎやかに過ごしたいのか。
こうした日々の感覚や暮らし方のなかに、その人らしい家のヒントがあります。
例えば、ホテルのように整った空間に憧れる人もいれば、古い家具や使い込まれた木の風合いに惹かれる人もいます。
余白のあるシンプルな空間が好きな人もいれば、好きなものに囲まれた空間で暮らしたい人もいる。
その好みを、誰かの基準で変える必要はありません。
家は、SNSで評価されるためにつくるものではないからです。
写真に撮ったときの美しさだけではなく、そこに住む自分が心地よいと思えること。
何年経っても「やっぱりこの家が好きだな」と思えること。
それこそが、自分のために家を建てる意味なのではないでしょうか。
私たちが考えるデザインは、単に見た目をおしゃれにすることではありません。
その人の好みや暮らし方を、空間としてかたちにしていくことです。
同じ広さの家でも、窓の配置や天井の高さ、素材の選び方、光の取り入れ方によって、空間の印象は大きく変わります。
家族との距離感を大切にするのか。
一人で過ごす時間を大切にするのか。
開放感を求めるのか。
落ち着きやこもり感を求めるのか。
その答えによって、ふさわしいデザインも変わってきます。
だからこそ、最初から決まった正解に当てはめるのではなく、住む人の想いを出発点にしたい。
好きなデザインを考えることは、自分がどんな暮らしをしたいのかを考えることでもあるのです。
家づくりには、考えることがたくさんあります。
性能、間取り、設備、予算。
どれも大切で、簡単には決められないことばかりです。
だからこそ、SNSの情報を参考にしたり、失敗しないための知識を集めたりすることも必要です。
ただ、その情報に夢中になるあまり、自分が本当に好きだったものを忘れてしまわないでほしい。
誰かが採用しているから。
みんながいいと言っているから。
後悔したくないから。
そんな理由だけで決めるのではなく、自分はどうしたいのかを考えてみてください。
もちろん、すべてを好みだけで決められるわけではありません。予算や土地の条件、性能、安全性とのバランスも必要です。
それでも、自分の好きなものを知っておくことは、家づくりの大切な軸になります。
人生のなかでも、大きな決断となる家づくり。
何十年も暮らす場所だからこそ、誰かの正解をなぞるだけではなく、自分の感性を大切にしてほしい。
隣と同じである必要はない。流行と同じである必要もない。
あなたが好きだと思えること。
あなたが心地よいと感じること。
その一つひとつを大切にしながら、あなたにとっての理想の家をつくっていく。
私たちは、そんな家づくりを大切にしています。