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カミヤのフルハイトドア工場見学へ。

ドアは、空間の印象を決める“建築部材”でした。

高谷です。

先日、KAMIYAさんのフルハイトドアと、ドアの研究・試験施設を見学してきました。

正直、行く前は
「天井まであるきれいなドア」
「デザイン性の高い建具」
という印象が強かったのですが、実際に工場や試験設備を見て感じたのは、もっと深い部分でした。

これは単なる“室内ドア”ではなく、
空間の見え方、暮らしの質、そして長く使う安心まで考えられた建築部材だなと。

KAMIYAさんのフルハイトドアは、天井まで届く高さと、上枠がない納まりによって、天井がすっとつながって見えるのが大きな特徴です。一般的なドアの上にある垂れ壁がなくなることで、空間に広がりや明るさが生まれます。

家づくりでは、床材や壁、照明、キッチンに目が行きがちです。

でも実は、ドアは毎日必ず目に入り、毎日必ず手で触れるものです。

だからこそ、ドアの存在感が強すぎると空間が少し重たく見えますし、逆にきれいに壁へなじむと、部屋全体がすっきりと整って見える。

フルハイトドアの魅力は、まさにそこにあります。

“ドアを目立たせる”のではなく、
“空間を美しく見せるために、ドアを整える”。

この考え方が、とても建築的だと感じました。

特に印象的だったのが、反りに対する考え方です。

木製ドアは、どうしても湿度や温度の影響を受けます。
だからこそKAMIYAさんは、10年、20年先を見据えて、社内に環境試験設備を持ち、過酷な性能試験を繰り返しているそうです。

見学したKI-LABOでは、照射加熱試験という試験も行われています。

これは、ドアを高温状態になるまで加熱し、あえて強制的に反らせるという試験です。フルハイトドアは、繰り返し加熱しても反りの量が少なく、冷めると元に戻るという特徴があるとされています。

「反らないドアです」
という言葉だけなら、正直どのメーカーでも言えるかもしれません。

でも、実際に試験設備を持ち、数値で検証し、その結果を見せる。

そこに、ものづくりの誠実さを感じました。

さらに、フルハイトドアはドア厚40mmが標準。厚みがあることで、見た目の高級感だけでなく、触れたときの重厚感や安心感にもつながります。

ドアは薄くても開け閉めはできます。

でも、暮らしの中で毎日触れるものだからこそ、
その一枚にどれだけ丁寧な思想が入っているかで、住まいの印象は変わります。

そして驚いたのが、品質保証への考え方です。

KAMIYAさんでは、ドア厚40mmのフルハイトドアについて、ドアの反りが原因で開閉に支障が出た場合、扉を永久保証の対象としています。

これは、簡単に言えることではありません。

長く使われることを前提にしているからこそ、保証できる。
保証できるだけの試験と技術があるからこそ、提案できる。

家づくりにおいて、こういう“見えない安心”はとても大切です。

はだしの家でも、自然素材や漆喰、無垢材、断熱、気密、耐震など、見た目だけではなく、長く心地よく暮らすための性能を大切にしています。

今回の見学で感じたのは、ドアも同じだということです。

ただ空間を仕切るためのものではなく、
暮らしの背景を整えるもの。

部屋と部屋をつなぎ、
光を通し、
視線を整え、
空間の余白をつくる。

たった一枚のドアですが、
その一枚が住まいの印象を大きく変えます。

家は、完成した瞬間だけ美しければいいわけではありません。

10年後、20年後も、
「この家にしてよかった」
と思えることが大切です。

そのためには、目に見えるデザインだけでなく、見えない部分の品質まで丁寧に選ぶこと。

今回のKAMIYAさんの工場見学は、改めてその大切さを感じる時間でした。

ドアひとつにも、思想がある。
そして、その思想が空間の質をつくる。

家づくりは、やっぱり細部に宿ります。

はだしの家でも、これからの注文住宅にふさわしい建材や納まりを、しっかり見極めながらご提案していきたいと思います。